透析業務説明|Explanation of dialysis work

当グループの透析液清浄化対策 

当グループの透析液清浄化対策 

2017-05-28

・はじめに
 昨今のダイアライザー性能の向上に伴い、透析液が逆濾過により血液側に流入してくる現象がみられるようになってきました。そのため透析液中にエンドトキシンという、細菌が死滅した際に放出される毒素が混入していると、体内で慢性炎症を引き起こし、貧血、アミロイドーシス、動脈硬化、の悪化要因となるという報告がされているため、透析液中のエンドトキシン濃度は可能な限り低値にする必要があり、エンドトキシンの原因となる細菌の増殖も防ぐ必要があります

・RO装置


 透析液を作成するために必須となるRO水(希釈水)作成ラインはループ配管とし(図4)、液の停滞を無くし、配管上に超高感度微粒子モニター(濁度計)を設置することでRO水の汚染を迅速に発見できる仕組みとしています。(図5)


また、RO装置には自動薬液洗浄システムを導入し、ROタンク及びラインを毎週末次亜塩素酸ナトリウムにて消毒する仕組です。(図6)

これに伴う残留塩素によるリスクを回避するため配管上にタクミナ社製残留塩素計RM-51を設置、RO装置と連動させ、薬液残留消失を確認後にRO水供給を開始する仕組みとし(図7)、安全性の向上に努めています。

・B原液集中配管自動薬液洗浄システム

 透析液中の電解質を個々の病態に応じて調合する処方透析を行うために必須である個人用透析装置を採用しており(図8)、透析液原液は集中配管により各装置に供給されています。A原液は浸透圧が高く、細菌増殖の可能性が低いが、B原液は細菌の汚染源となるため、装置直後にETRFを3本並列に設置し、旭メディカル社製B原液自動作成装置(BHI)と連動させ、B原液集中配管自動薬液洗浄システムを構築し(図9)、毎週末次亜塩素酸ナトリウムによる配管消毒を行っています。

透析液供給配管

PVDF配管PDFについて.pdf

透析液清浄化対策として、透析液配管にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を使用しています。(図1)PVDF配管とは添加物を全く含まない高純度フッ素樹脂素材で熱溶着により内面が極めて平滑で、内面段差もなく、透析液が停滞する箇所がないため細菌の付着・増殖を低減します。
通常透析液配管は末端が行き止まりになっていますが、当院では透析液供給装置後に日機装社製再循環ユニット(図2)を導入し、透析液配管をループ配管とし(図3)、常に透析液が配管内を循環している状態にすることにより、透析液の停滞を無くしています。また、再循環ユニットには複数のETRF(エンドトキシン補足フィルター)が設置されており、さらなる清浄化に寄与しています。

・ 透析液清浄度の評価

 上記の様々な透析液清浄化への取り組みを行っていますが、透析液の清浄度を評価するために、日本臨床工学技士会より提示されている透析液清浄化ガイドラインVer.1.07、日本透析医学会より提示されている透析液水質基準と血液浄化器性能評価基準2008に準じてエンドトキシン濃度測定と生菌測定を行い、透析液清浄度の担保としています。
なお、エンドトキシン濃度測定は、和光純薬社製トキシノメーターMT-5500(図.10)、生菌測定は、ポール社製37mmクオリティーモニターにて濾過後M-TGE液体培地にて7日間培養を行い(図.11)、清浄度の評価を行っています。

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